ULA Equipment Circuit SV レビュー|ULAの新定番フレームパックの魅力を徹底解説
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ウルトラライト黎明期とも言われる2000年代初頭から、ロングトレイルを歩くハイカーのためにバックパックを作り続けてきた ULA Equipment(ULA)。創業当初から変わらない「実直なものづくり」と、「古き良きUL文化を感じさせる製品」は、ULハイカーに限らず、幅広いハイカーや旅行者から長年支持されてきました。
2025年、ULA のラインナップに新たに加わった Circuit SV は、同ブランドの中でも特に長距離ハイカーから高い評価を受け続けてきた Circuit をベースに開発されたモデルです。最大の変更点は、従来の 68Lから 48Lへと容量が大きく見直された点であり、市場では「Circuit の小型版」として捉えられることが多いのが実情でしょう。
しかし、Circuit が ULA においてどのようなポジションを担ってきたモデルなのかを理解すると、このサイズダウンが単なるバリエーション追加ではなく、ULA の設計思想をアップデートしたモデルであることが見えてきます。
本記事では、まず Circuit が ULA のラインナップの中で果たしてきた役割を整理した上で、その延長線上にある Circuit SV の魅力と立ち位置について、ULAのオーナーへのインタビューや海外のレビューから分かった内容もふまえて解説していきます。
Circuit SV の購入を検討している方はもちろん、「ULA のバックパックが気になっているが、どのモデルを選べばよいかわからない」という方にとっても、判断の軸となる内容だと思いますので、ぜひ最後までご覧ください。

ULA の魅力はスペックだけでは語れない。数えきれない多くのロングトレイル・ハイカーの実体験が、このブランドを今の規模へ押し上げてきた事実がその証拠である。
ULA のバックパックの魅力
ULA のバックパックの大きな魅力を一言で表すなら、「ULバックパックでありながら、丈夫で快適」という点に尽きます。
ULA の製品開発は、単に軽量化を追い求めるのではなく、軽さ・背負心地・耐久性という3つの要素を高い水準でバランスさせることを重視してきました。その思想は、ULA が掲げる「COMFORTABLE, DURABLE & ULTRALIGHT BACKPACKING EQUIPMENT SEWN IN THE USA」という哲学にも明確に表れています。
ULA の製品開発は、単に軽量化を追い求めるのではなく、軽さ・背負心地・耐久性という3つの要素を高い水準でバランスさせることを重視してきました。その思想は、ULA が掲げる「COMFORTABLE, DURABLE & ULTRALIGHT BACKPACKING EQUIPMENT SEWN IN THE USA」という哲学にも明確に表れています。
ULA のバックパックはウルトラライトカテゴリーに属しながらも、荷重分散を重視したショルダーストラップやウエストベルトを備え、長時間の歩行でも安定した背負心地を実現しています。使用されている素材も、軽量性や強度に優れているだけでなく、バックパックとしての使い勝手を損なわない適度な剛性を持つ生地が選ばれているのが特徴です。
こうした設計は、過酷なスルーハイクの現場で実際に使われ、歩かれ、信頼されることを最優先に考えた結果です。
ULA は、安易に新モデルを量産するのではなく、トレンドやマーケティングに流されることなく、ハイカーの視点に立ちながら、ひとつの製品を地道に改良し続けてきました。その積み重ねこそが、長年にわたって多くのハイカーから支持されてきた理由だと言えるでしょう。
ULA のバックパック全体に共通する特徴や設計思想については、別の記事でより詳しく解説しています。ブランド全体を俯瞰して理解したい方は、あわせてご覧ください。


ボトムに向かって細くなるシルエットや、ショルダーストラップをバックパックのボトムの前面に取り付け揺れを抑える構造は、荷重バランスを重視する ULA らしい特徴である。
Circuit が UL志向のハイカーたちに絶大な支持を受ける理由
ULA を代表するフレーム入りパック Circuit は、PCT(パシフィック・クレスト・トレイル)において「最も使用されたバックパック」として 6年連続でランキング1位 に選ばれています。(2026年時点)この実績だけでも、Circuit がどれほど多くのスルーハイカーから信頼されてきたモデルなのかは十分に伝わるでしょう。
ただし、その人気の理由は「多く使われているから」という結果論だけではありません。ここからは、なぜ Circuit が長年にわたって選ばれ続けてきたのかを、設計と背負心地の観点から詳しく見ていきます。
ラインナップの中で最も快適な背負心地
Circuit が絶大な支持を受け続けている理由はいくつかありますが、その中でも 最も大きな要因のひとつが背負心地の良さです。この点は海外レビューでも繰り返し言及されており、Circuit が「長く使われ続けている理由」そのものだと言ってもよいでしょう。
「背負心地は他のフレーム入りモデルと同じでは?」と思う方もいるかもしれません。しかし実際には、ULA のバックパックは用途に応じてフレーム構造が明確に使い分けられており、それが最大積載量や背負い心地の違いを生んでいます。
最も重い荷重に対応する Catalyst には2本のステーによる高い剛性を持つフレーム構造が採用され、スピード重視の Ohm には軽量性を最優先したカーボン製のサスペンション構造が用いられています。そして Circuit には、その両者の特性を併せ持つ ハイブリッドな構造が採用されています。
Circuit の背面には、逆U字型に配置されたカーボン製サスペンションフープが組み込まれており、肩と腰の間で荷重を効率よくコントロールします。このサスペンションフープは Ohm にも採用されている ULA 独自のフレームシステムで、最小限の重量で十分な支持力を確保しつつ、身体の動きを妨げず、ハイカーの動きに自然に追従することを目的とした設計です。
さらに Circuit には、背面中央に1本のアルミステー が追加されています。このステーは背面の剛性を高める役割を果たすと同時に、背骨のカーブに合わせて曲げることが可能で、体型に応じた細かなフィッティング調整を可能にします。
加えて、ヒップベルトやショルダーストラップについても、他の ULAモデルと同様に、単なる軽量化ではなく 快適性と荷重分散を重視した設計が徹底されています。

一般的なバックパックのフレームと聞くと重いイメージがあるが、Circuit のフレームはフープとステーの組み合わせでも、わずか 80g程度という軽さで快適な背負い心地を実現している。
汎用性に優れたサイズ感
もうひとつの大きな要因が、Circuit のサイズ感にあります。この点も、海外のブログやフォーラムでたびたび言及されています。
Circuit の 68L という容量は、初めて装備の軽量化に移行するタイミングから、1泊の山行〜10日程度のロングトリップまで幅広く対応でき、さらに夏山・冬山といったシーズンを問わず使用できる高い汎用性を備えています。
また、パック自体のコンプレッション性能が高く、荷物が少ない状況でもバックパックが型崩れしにくいため、内部の荷の揺れを最小限に抑えながら、安定した背負い心地を保つことができます。
また、パック自体のコンプレッション性能が高く、荷物が少ない状況でもバックパックが型崩れしにくいため、内部の荷の揺れを最小限に抑えながら、安定した背負い心地を保つことができます。
結果として Circuit は、装備量や行動日数、季節を大きく限定することなく、幅広いハイカーにとって扱いやすい高い汎用性を備えたバックパックとして長く使い続けられてきました
その積み重ねが、PCT において 「最も使用されたバックパック」として6年連続でランキング1位に選ばれている大きな理由のひとつだと言えるでしょう。
その積み重ねが、PCT において 「最も使用されたバックパック」として6年連続でランキング1位に選ばれている大きな理由のひとつだと言えるでしょう。

片側1.5Lの大容量サイドポケットを備えながら、4.75インチ(約12cm)の幅を持つヒップベルトは、ULバックパックとしては非常にしっかりとした作りになっています。デュアルストラップによる調整システムによって、荷重を正確に腰へ載せることが可能です。
現代的ハイクスタイルに最適化された Circuit SV
ロングトレイルを前提とした汎用性に優れたバックパックとして高い完成度を誇る Circuit に対し、より小型化された現代的な装備構成に対応する形で再設計されたモデルが Circuit SV です。
外見上の違いとしては容量が小さくなった点が最も分かりやすい部分ですが、これは単なるサイズダウンではなく、現代の UL志向のハイカーが選ぶ装備量に合わせて最適化された結果だと捉える方が正確でしょう。
ULギアは時代とともに、より快適で、より小型・高性能なものへと進化してきました。同時に、多くのスルーハイカーやロングトレイルの先駆者たちによる情報の蓄積によって、
「本当に必要なもの」と「削れるもの」が明確になり、g単位で突き詰めるハイカーでなくとも、装備全体を合理的に最適化できる時代になっています。
そうした背景の中で、68Lという容量に “余白” が生まれるケースも増えてきました。
Circuit SV は、その余白を見直し、必要な容量に絞り込むことで、より軽快で快適な背負い心地を実現した、現代的なULバックパックへのアップデートモデルだと言えるでしょう。
Circuit SV の設計で重視されたのは、Circuit と同等のフィット感と快適性を再現すること。背面パネルやショルダーストラップ、ロードリフターの取り付け位置、パック全体の高さまで共通設計とすることで、「ロングハイク向けの、重さが消えるような背負い心地」と称される Circuit と同等の背負い心地を実現しています。
Circuit SV に使われる素材の特徴
400 ROBIC ナイロン
ULA の定番として長く採用されてきた信頼性の高い自社開発素材。格子状のリップストップ構造によって引き裂き強度と耐摩耗性に優れ、DWR加工と3層 PUコーティングによりしっかりした耐水性能も備えています。カジュアルなファッションにも合わせやすい、UL黎明期を彷彿とさせるクラシックな質感が魅力です。

ULTRA
ULTRA は、重量比で鋼鉄の 15 倍の強度を持ち、標準的な 420D ナイロンの 2 倍の耐摩耗性を備え、200psi までの防水性能を誇ります。
リサイクルポリエステルを使用して作られ、過酷な環境下でも長距離使用に耐える強度を持つ、究極のウルトラライト素材です。
Circuit SV では、200X と 400X の異なる強度の ULTRA を使用して作られています。過酷なロングトレイルを走破するだけでなく、何年も使い続けることを想定した丈夫さへのこだわりをもった ULA の開発思想を体現できる素材です。

容量:合計 約48L
本体:37L
フロントメッシュポケット:3.5L
サイドポケット:各2L
ヒップベルトポケット:各1.5L
最大積載量:約16kg
重量:1,063g (Robic) / 1015g (Ultra)
Circuit SV はこんな方におすすめ
以上、いかがでしたでしょうか。
Circuit SV は、ULA のフレーム入りバックパックの中でも、特に汎用性の高いモデルです。軽さも大事だけど、特に背負い心地にもこだわりたい方、これから装備の軽量化を考えている方、そしてできるだけひとつのバックパックを長く使いたい方に、とくにおすすめです。
Circuit SV は、ULA のフレーム入りバックパックの中でも、特に汎用性の高いモデルです。軽さも大事だけど、特に背負い心地にもこだわりたい方、これから装備の軽量化を考えている方、そしてできるだけひとつのバックパックを長く使いたい方に、とくにおすすめです。
ぜひ Circuit SV の世界を体感してみてください。
また、より軽さを重視したい方や、ULの原点を感じられるフレームレスの背負い心地を体感したい方には、Nexus という選択肢もあります。用途や容量の違いを比較しながら検討してみてください。