Gear Swifts|ヨーロッパらしい「美」を感じさせるガレージブランド

Gear Swifts|ヨーロッパらしい「美」を感じさせるガレージブランド

ヨーロッパのハイキング文化は、広大な土地をひとつのルールのもとで歩き続ける、アメリカのロングハイク文化とは異なります。土地ごとにルールがあり、野営自体が禁止されている地域も珍しくありません。そのため、特定の歩き方に合わせてギアを最適化する文化が育ちにくく、ガレージブランドの数もアメリカほど多くありません。

それでも、日本と同じようにアメリカのUL文化に影響を受け、自らのトレイルでの経験をもとにギア作りを始める人たちがいます。

ブルガリア発の「Gear Swifts(ギア・スウィフツ)」も、そんな小さなガレージメーカーのひとつです。

これまで言語の違いから、ヨーロッパの小さなメーカーを日本から見つけるのは簡単ではありませんでした。そんな中、画像によるAI検索という新しい技術が、私とGear Swiftsを引き合わせてくれました。

軽さだけでない、
芸術性とクラフトマンシップを感じさせるULギア

Gear Swiftsの始まりも、多くのガレージブランドと同じように、トレイルで感じた課題を自ら解決するためのMYOGでした。

頑丈でありながら重すぎるギアや、高機能をうたいながらも本格的な嵐では十分に機能しないレインウェア。そんな既存のギアへの違和感から、自ら必要なものを作り始めました。

「製品づくりで何よりも優先しているのは軽さ」と創業者のGeshは語ります。しかし、私が感じたGear Swiftsの魅力は、軽さや機能性だけではありません。デザインを含めて細部まで妥協しない、芸術的ともいえるモノづくりへのこだわりと、高いビルドクオリティです。

日本やドイツに見られる「機能美」とはまた異なる、ヨーロッパ特有の「美」。そして、「ありそうでなかったもの」を形にする、オリジナリティあふれるアイデアに魅了され、私はGear Swiftsに強く惹きつけられました。



Gear Swifts Stargazer 2 Person Tent|夜の山で使用する軽量テント
職人として製品そのものの品質を追求しながらも、製品をどう見せるかという領域まで細部にこだわる。機能美だけに頼らない「付加価値」のつけ方に、ヨーロッパらしい芸術的なアプローチを感じる。

ギアはハイキングを邪魔するものであってはならない

Gear Swiftsの哲学は、とにかく「シンプル」であること。

どれほど軽量であっても、ギアがハイキングの邪魔になってはいけません。シェルターの設営やバックパックの中身の整理に、余計な時間を使いたくない。

また、時間だけでなく、トレイル上でギアについて多くの判断をしたくないとも考えています。ギアは歩くことを複雑にするものではなく、ハイキングを支えるものでなければなりません。

裸のように身軽でありながら、それでいて無防備ではない。Gear Swiftsが目指しているのは、そんな感覚で歩けるギアです。


Gear Swifts|夕暮れのフィールドでシェルターを設営するGesh


Gear Swiftsの原点は、レインウェアやパックカバーでも雨を防ぎきれず、衣類も装備も濡れてしまった山での嵐の日にある。その経験がダイニーマなどの製品につながり、そしてより軽く、より確かなギア作りへとつながっていった。

 

圧倒的な軽さと、細部までこだわり抜かれたモノづくり

そんなGear Swiftsを象徴する製品が、今や小規模なガレージブランドを象徴する道具ともいえる3Dプリンターを使って製作された、ラインテンショナーと超小型ナイフです。

特にこのナイフは、「スカルペル・ナイフ」と呼ばれる、精密作業や外科手術のメスなどにも使われる小型の刃を採用しています。切れ味が鋭く、一般的なカッターよりも細かな作業に適しており、ハサミではうまく切れないこともあるUHMWPE繊維を含んだコードも、ストレス少なくカットできます。

刃をスライドさせて使う一般的なカッターに近い仕組みですが、独自のロック機構を備えることで、誤操作による怪我のリスクも抑えています。さらに縫い針と糸まで内蔵しながら、重量はわずか2.7g。革命的といっても過言ではない製品です。

操作性ではハサミに劣る部分もありますが、用途に応じて使い分けてもよいと思えるほど、その軽さは圧倒的です。

デザインにも妥協はありません。2色を組み合わせたポップなカラーリングは所有欲を満たし、思わず人に見せたくなる魅力があります。

 

Gear Swifts Scalpel No.11 Sewing Kit|ブレードと縫い針を展開した状態

細部までこだわり、100回以上の試作を経て完成したといいます。軽量化を突き詰めていく作業は、エンジニアリングにおける課題解決にも似ている。そして、その成果が数字として明確に表れることが、ULギア作りの面白さだと創業者のGeshは語ります。

 

Geshギアリスト

Geshが普段のハイクで使用しているギアリストの一部をご紹介します。

バックパック/シェルター

バックパック:DCF Prototype 25L(GS)
シェルター:Small Poncho-Tarp(GS)
ハードウェア:SwiftLock ×6 / ガイライン 9m(GS)
ペグ:2.5mm チタン ×2 / 5mm カーボン ×4 / 7mm カーボン ×4

スリープシステム

シュラフ:Prototype APEX Quilt(GS)
スリーピングマット:DIY EVAフォーム+銀マット
サック/ピロー:DCF Compression Bag / Pillow(GS)

クッキング/水まわり

クッカー:オリーブが入っていた容器を再利用(200ml)
フードバッグ:Food Bag(GS)
浄水器:Sawyer MINI Filter SP128
ウォーターボトル:Salomon Soft Flask 500ml / 折りたたみ式ボトル 2,000ml

その他

ヘッドライト:Nitecore NU20(カスタムヘッドバンド)
ツール:No.11 Scalpel Knife(GS)

※GS:Gear Swifts


こちらはギアリストの一部です。より詳しい内容は、以下のリンクからスプレッドシートでご覧いただけます。

Gear Swifts Typical Gear List



Scalpel No.11 Sewing Kit|2.7g

Gear Swiftsを象徴するアイテムのひとつ。3Dプリンターで製作された独自のロック機構を備え、外科手術のメスにも使われるスカルペルブレードを採用することで、わずか2.7gという驚異的な軽さを実現しています。

優れた切れ味で細かなカッティングにも適し、縫い針と糸も内蔵したコンパクトなソーイングキットです。

Gear Swifts Scalpel No.11 Sewing Kit|表面と裏面

👉 Scalpel No.11 Sewing Kit|商品ページはこちら


Scalpel Knife No.36 Tick Remover
|3.5g

Gear Swiftsが3Dプリンターを導入するきっかけとなったアイテムです。

ナイフとマダニリムーバーを一体化することで、緊急時の備えとして持つ重量を、ナイフとしての実用性にも活用。装備全体の重量を、より効率よく抑えられます。

スカルペルブレードとしては大柄な刃渡り約40mmのNo.36ブレードを採用しているため、調理用ナイフとしても使いやすく、重量はわずか3.5g。驚くほどの軽さが特徴です。

Gear Swifts Scalpel Knife No.36 Tick Remover|ブレードを展開した状態

👉 Scalpel Knife No.36 Tick Remover|商品ページはこちら

 

Runners’ SwiftWallet|2.25g

バックパックやスタッフサックに使われるロールトップ構造に、フラップ式の蓋を組み合わせることで、わずか2.25gという驚きの軽さと高い防水性を実現。

ランナーやハイカーなど、雨の中でも活動することが多いアクティブなミニマリストのためのULウォレットです。

Gear Swifts Runners’ SwiftWallet|手に持った状態

👉 Runners’ SwiftWallet|商品ページはこちら

 

Minimalist SwiftWallet with Coin|8.8g

コインも収納できながら、重量はわずか8.8g。軽さと使いやすさを高い次元で両立させた、ミニマリストのためのULウォレットです。

開閉部分に配置されたマグネットにより、片手でもスムーズに扱えます。中身が落ちにくく、それでいて必要なものを取り出しやすい設計が特徴です。

Gear Swifts Minimalist SwiftWallet with Coin|コインと並べた状態

👉 Minimalist SwiftWallet with Coin|商品ページはこちら

 

Head Bug Net / Stuff Sack|12.5g

メッシュ素材のスタッフサックとしてだけでなく、ヘッドネットとしても十分な実用性を備えた、マルチユースな軽量メッシュサックです。

底面を平らにした筒状の形状により、荷物を出し入れしやすく、ヘッドネットとして被った際にもメッシュが顔にまとわりつきにくい構造になっています。

Gear Swifts Head Bug Net / Stuff Sack|スタッフサックとヘッドネットとして使用した状態

👉 Head Bug Net / Stuff Sack|商品ページはこちら

 

以上、いかがでしたでしょうか?

今回取り上げたアイテムは、Gear Swiftsのラインナップのほんの一部です。このほかにも、テントやタープ、ペグなど、さまざまなギアを展開しています。

これだけ多くのギアを、ほぼ一人で企画し、生産していることには本当に驚かされます。製品のひとつひとつから、Geshのハイキングとギア作りへの情熱が伝わってきます。

TARCITでは、今後もGear Swiftsのアイテムを幅広く取り扱っていく予定です。これからの展開も、ぜひ楽しみにしていてください。

 

👉 Gear Swiftsの商品一覧はこちら
👉 Gear Swifts 公式サイト

 

Gear Swifts|山上の湖を望むGesh

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